インタビュー
学生時代について教えてください
大学時代はシステム工学の勉強をしていました。もちろん学業も頑張っていましたが、思いかえすとバイトや趣味に時間を費やすことが多かったですね。居酒屋でバイトをして、好きなアーティストのコンサートに全国遠征をするなど、忙しい毎日を送っていました。
大学院に進学してからは、熱工学や環境工学といった分野の研究に没頭して、学校に泊まり込むこともありましたが、企業や自治団体と共同研究を行うなど、貴重な経験をさせてもらいました。 人が感じる「熱い・寒い」といった熱に関する研究をしていたこともあり、その頃から漠然とですが、将来は「人が触れるもの」に関わる仕事がしたいと思っていましたね。 大学時代には設計に関する勉強はしておらず、知識もほとんどゼロでしたので、図面を描くCADの使い方も入社してから先輩に教わって身につけました。
今、どのような仕事をしていますか
スタジアムやアリーナなど、スポーツ施設の観客席の設計を担当しています。
主な業務は、営業がお客様へ提案する図面や、実際に製品を製作するための図面の作成です。 作業を進めていく過程では、営業と打ち合わせも行います。「観客が使いづらくないか?」「施設の法規を満たしているか?」などを念入りに確認し、こちらから提案することもあります。無事に受注が決まった後も、部品手配を指示するための図面や、イスの取り付
け方法を指示する図面を作成するので、まだまだ気が抜けません(笑)
設計業務といっても、CADで図面を描くだけでなく、現場に打ち合わせや実測に行くこともよくあります。 最近は後輩の指導も行っています。自分ではそこまで自信はないのですが、上司から教え方がうまいと言われた時は、素直に嬉しかったですね。
コトブキシーティングの仕事の魅力や、やりがいについて教えてください
やはり、自分の携わったイスが、実際に観客に使われているのを見た時にやりがいを感じます。大規模な施設ほど設計は大変になりますが、その分、大勢の方に使われているのを目の当たりにすると、感動も大きくなります。スポーツニュースで客席が映ったりすると、選手よりもイスを見てしまうこともよくありますね。
また、コトブキシーティングの仕事は施設と共に将来まで残り続けるという点も魅力に感じています。施設の改修案件の際に現場実測に行くと、既存の観客席として20年以上前に納入された製品が現役で使われていることも珍しくありません。客席はスタジアムやアリーナの「顔」と言えるのではないかと思っています。施設の「顔」として、長い年月を刻む観客席の設計に携われるのは嬉しいですね。
今後の目標について、教えてください
「イス」というと単純に感じますが、実際は多くの部材から構成されているので、木材から樹脂、金属まで幅広い材料の知識が必要となります。また、イスは建築に取り付けるので、建築の知識も必要になってきます。まだまだ知識不足だと感じることもあるので、今よりもっと知識の幅を広げて、より安全で使いやすいイスを追求していきたいです。
最近のスタジアムやアリーナでは、席種グレードの細分化や、豪華なVIP席などのニーズが増えてきています。今よりもっと多くのプロジェクトを経験することで、そういったお客様の要望に自信をもって応えられるようになりたいです。そして、より難易度の高い仕事にチャレンジして、大きな達成感を味わいたいです。
1日のスケジュール
08:30
朝の部内会議
部署内で各自のその日の業務予定を確認したり、連絡事項を伝達したりする朝会を毎日行っています。
08:40
設計業務
営業からの依頼内容を確認し、設計業務に取り掛かります。
新しい物件の業務に取り掛かる際には、上司や先輩社員と作業内容を確認し、作業の進め方を事前に相談します。
12:00
昼食
昼食は、朝の通勤時にコンビニで買うようにしています。健康のためのサラダと、午後のエネルギー補給のために炭水化物をとるようにしています。
13:00
昼の部内会議
営業から毎日さまざまな依頼がくるので、内容の確認や注意事項などを部署全員で共有します。
また、製作図面を基に、生産管理や調達部署に部材の手配を依頼します。
14:00
設計業務
CADで図面を作成するのが主な業務です。初めてつくる部品の場合には、試作品を組み立てて問題ないかを実物で確認します。物件によっては、現場実測に行くこともあります。
また、自分が描いた図面を基に、積算担当が原価表を作成するので、積算担当と内容の打ち合わせを行います。
19:00
退勤
退社時間は日によって異なりますが、急ぎの依頼が入った場合などには、もう少し遅くなることもあります。逆に、早く帰れる日には、ジムに行ったり映画を観に行ったりなど、趣味に時間を使っています。
※このインタビューは、2023年に行われました。